スタンパ



★煮え切らない前置き

ここらで公開しておかないとそろそろ賞味期限切れになりそうなので、そろそろ解禁。
別にもったいぶっていたわけじゃ無くて、筆を起こそうとする度に浮かんでくる
『はて、これ書いたところでいったい誰が得するんだろう?』という疑問符がキーボードを叩かせなかったから。
半年くらいの逡巡の後、せめて記録として自分のために書けよ、との考えが背中を押した結果、今に至るわけである。
パーティー単位で紹介する以上、まずは戦績をば。
ランダムフリー勝率81%(海外勢、勝ち確切断含む。大体150戦)、
ランダムレートで七割程度(前に同じ。大体20戦)、大会+フレ戦は八割(大体50試合)といったところ。
現時点において、筆者が最も信用を置くPT(たいして構築力が無いという裏返し、かーもね!)。
準600一の催眠制限付きルールではそれなりの強さを発揮する。
勿論、無制限ルールでも互角に渡り合える作りとなっている、と思う。
さてさて、はじめようか。この記事があなたの構築学の一助になると信じて。



★全体解説と言うにはあまりにふざけた文章

コンセプトは単に使いたいポケモンを使って勝つというシンプルなもの。
それゆえ、勝ちだけに特化した所謂ガチパではないことは最初に断っておく。
つまりどういうことかというと、これは一種のオナニーであり、
他のトレーナーから見てあまり参考にならないかもしれないと言うこと。
加えて、ガチパとやり合う上でいくつかの致命的な弱点(主にカバドリ)もある。
とはいえ、晒すからにはある程度の勝率を納めているからであって、
わりと広い範囲をカバーしている優れたバランスを持つPTであると自負している。

構築最初にまず、入れようと思ったのがルカリオ。このPTの主人公である。
A110のC115という恵まれた攻撃種族値。強力な一致技、インファイト。最高峰の先制技、神速。
これらを兼ね備えるルカリオはアタッカーとして申し分ない性能を持つ。
格闘タイプにしては随分高めなCを見て、思いついたのが、
当時格闘受けとしてやたら蔓延っていた憎きグライオンをめざパでふっとばしつつ、
本来の役割を遂行させようというもの。
それは見事に機能し、受けられる相手が限られるスレイヤーとして、
副産物的に竜キラーとしても君臨することとなった(ドヴァキン)。

カイリューは昔から筆者のPTにおいてルカリオの相棒だ。攻撃範囲相性は良好。
随分と出世してファンも増えたようなので彼についての解説は不要だろう。
4世代からの友人としては強くなって嬉しい反面、どこかフクザツ。
例えるなら、大学デビューした彼女の周りに他のうさんくさい男どもが寄ってきて不安になる彼氏の心境である。
竜舞から全抜きを狙うというテンプレ。ルカリオが司令塔なのに対して、こちらは得点王といったところ。
格闘と竜を並べたときの突破力はやはり目を見張る物がある。

カイリューの竜舞をサポートするのがPTの軸、ソーナンスの役割。
鋼枠のルカリオが後出し性能が皆無故、竜に対するクッションとしても活躍。
とにかく万能であり、毒をアンコールして、クロバットルカリオの無償降臨にとどまらず、
電磁波アンコからのランターン、鬼火アンコからのヒートロトムとPT全体を有機的に動かす中心的存在。
クロバットの挑発→蜻蛉でつなぎ、ハメ殺したりといった離れ業もやってのける。
マルチタレント過ぎて当店指名ナンバーワン。正直、過労死寸前である。
見た目もキュートで、マクドナルドへ行かなくても彼からスマイルをもらえるのもポイントが高い。
非の打ち所がない神ポケモン

以上が中心となる3匹。あとはPTの穴埋め的に残り三匹を選ぶことになった。

まず、カイリュー一匹では雨に甘いと感じたので、水キラーとして名高いランターンに声をかけた。
ゴキブリの如く環境に繁殖する水ロトムに強い上、PTの穴であるパルシェンをカバー。
ソーナンスとの相性もグー。まさに適材といえる。
ドリュウズやDに振ったカバルドンに対しても強く出れるようにシュカを採用。
ドリュウズは襷持ちであることが多々。めざパも欲しいところではあったが、
某氏の影響もあり、不意打ち入りで運用してみることにした。
まったくと言っていいほどに読まれないので、文字通り不意打ちで数多の襷ガブ、襷ドリュウズを屠ってきた。
他には襷ゲンガーなんかにも華麗に刺さり、良い意味でテンプレをぶち破る実に雅な構成だと思っている。

続いてスカウトしたのがクロバット
ここまでの名簿を見て、誰一人としてラティガブを上から叩けるポケモンがいないことに気が付いた。
全体的に足が遅い。これではクーガー師匠に怒られる。
110族より早いこと。挑発が打てること、出来ればトンボが打てることの3点を条件に求人を出したところ、
クロバットトルネロスの二名が履歴書を送ってくれた。
面接では一見、イッシュ大学を主席で卒業したトルネロスが優秀そうに見えたが、
彼の老け顔が業績に及ぼす悪影響を危惧した人事部は少々学力は劣るがルックスの優れるクロバットに内定を出した。
所詮世の中※だ。
(勿論、見た目もあるが、何より飛行タイプである以上、ただでさえ苦手なバンギ、ノオーの
スカーフ怯えるのが嫌だったというのが本当のところである)

最後の仲間、ヒートロトム採用までの経緯。
完成直前に気が付いた恐るべきアキレス腱。それはユキノオーという盲点。これは酷い。ぶっささりじゃないか。
鋼にもやや甘いところがあり、カイリューの逆鱗の通りをよくするためにも炎タイプを雇い入れることが目下の課題となった。
ただでさえ岩が刺さるPTなので不一致岩技程度なら耐えられること、
一抹の不安を残す輝石持ちにもある程度対処可能なポケモン
そんなかゆいところに手が届く便利屋がヒートロトムであった。ロトム族故、見たくれにも問題ない。

結果的に無天候の準600一という形に落ち着いた。



★個別解説にみせかけた我が子自慢

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ルカリオ

やんちゃ 精神力
A244 C132 S132
145-177-90-152-81-127 ※個体値u-v-u-v-v-vを想定
インファイト/神速/噛み砕く/めざ氷)@気合のタスキ

困ったときの頼み綱。
なんだかんだでインファからの神速が超強い。神速強化はゲーフリからの最高の贈り物。
繰り出しにくいポケモンの一匹なので、止まりにくさを加速させるめざ氷は必須技。
範囲の広さで序盤の斥候も神速連打で終盤の終結者も勤まる万能戦士。
今も昔もこれからも我がパーティーのエース。

詳細はこちらを参照にされたし。


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カイリュー

いじっぱり マルチスケイル
H196 A100 S212
191-183-115-×-120-127 ※個体値は5Vを想定
(竜の舞/逆鱗/瓦割り/地震)@ラムの実

ルカリオとのコンビでぶっ飛んだ物理受けを除く大半の相手に対処が可能となるベストパートナー。キル数ナンバーワン。
本当はこの子にも神速が欲しいが、瓦割りが無いとバンギがゲロくなるし、地震がないとグロスに押し負ける。
いろんな技構成でまわしたけれど、このPTにおいてはこれで落ち着いた。
問題はルカリオと合わせて互いにステロと霰に弱いこと。
非常に強力な性能も持つカイリューだが、ときには選出しない勇気も必要。
ルカリオと同速にすることで相手のSを計り、舞うか舞わないかの選択が出来るのがポイント。

詳細はこちらを参照にされたし。


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ソーナンス

ずぶとい かげふみ
H148 B252 D108
284-×-121-×-92-53 ※個体値は4Vを想定
(カウンター/ミラーコート/アンコール/道連れ)@オボンの実

テンプレナンス。
裏が催眠とヘビにらみによる麻痺を除くあらゆる異常状態を防ぐので選出しやすい。
交代戦を無理矢理放棄したり、クッションになったりと繰り出し性能低めの我がチームにおいて弱点を保管してくれる要衝。
縁の下の力持ち。

詳細はこちら(育成論へ飛ぶ)を参照にされたし。


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ランターン

ひかえめ ちくでん
H4 B60 C252 D124 S68
201-70-86-140-112-96 ※個体値は6Vを想定
ハイドロポンプ/10万ボルト/冷凍ビーム/不意打ち)@シュカの実

C:ぶっぱ。H振りのみのカバをハイポン高乱数で持って行ったり、H155-D131ラティオスに冷凍で確2だったり。
S:4振り零度スイクン抜き。ここまで振れば大抵のグロスハッサムは抜いていると思う。スカーフじゃ無ければ甘えたトノも。
HD:グドラの眼鏡流星≒ラティオスの珠流星耐え、大半のめざ草が確3。
HB:201ガブの鉢巻地震耐え、陽気珠ドリの地震耐え。

ボルチェンストッパー 兼 広範囲特殊アタッカー。
タイプ&特性は実に優秀だが、やはり種族値不足感は否めない。
欲を言えばもう少しBに振って、意地っ張り珠ドリの地震耐え+砂+ステロダメくらいを確保したかった。
ただでさえ低いCをこれ以上削るわけにもいかないので他を削るとすればSなのだろうが、
結局乱数の域を出ないので本来の役割を重視し、零度スイクン抜きまでを確保。
主砲のハイドロポンプが命中不安定な為、
セカンドメインに10万ボルトを採用しているが、雨メタに徹するなら雷も一考に値する。
無振りニョロトノが高乱数で落ちる他、雷→不意打ち→ルカリオの神速で最低乱数×3でも引かない限り、
H151-B115-D115グドラが落ちたりする。
ランターンは耐久型がメジャーな為、相手が挑発で一ターンを無駄にしてくれることも往々にしてある。
繰り返しになるが、こいつの不意打ちは本当に刺さる。一度お試しあれ。


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クロバット

ようき 精神力
H116 A156 D4 S228
175-130-100-×-101-196 ※個体値は5Vを想定
(アクロバット/蜻蛉返り/挑発/羽休め)@飛行のジュエル

A:ジュエルバットでH振りブシンまで確定。
 ジュエルバット後のルカリオ神速orランタ不意打ちでH155-B101ラティオス確定。
 蜻蛉→ジュエルバットでH175-B110ラティアスを超高乱数。
 ジュエルバットでH振りキノガッサを高乱数3匹。
S:125族抜き抜き(80族スカーフに多い125族抜き調整意識)。
HB:意地っ張りオノノの逆鱗耐え。意地っ張りヘラのエッジ耐え。
HD:臆病サザンの流星耐え、控えめは高乱数耐え(7/8くらいだったかな)。
  ダウンロード意識のD>B調整。

高速打点に高速挑発。格闘タイプ、ガモスへの圧力としての役割を果たす。
クロバット、挑発、蜻蛉が必須レベルの技で、ラストの枠は羽休め、前歯、追い風、催眠、毒あたりから選択。
タイマン性能を意識するのであれば、前歯を選択するべきなのかも知れないが、
相手にサイクルを回されたときのことを考え、PTの弱点を補う意味でも羽休めを採用した。
この技を入れることでゴツメムドーなんかを始めとした受けループにも強く出れるという利点もある。
正直今でも迷う。どちらも一長一短なので好みで選べば良いと思う。
呼ぶ相手が電気や水なのでランターンとの相性も良好。
選出数はあまり多くないが、いないと困る穴埋め的ポジション。


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ヒートロトム

ひかえめ ふゆう
H252 B8 C8 D12 S228 ※個体値v-v-u-u-v-vを想定
157-×-128-138-129-135
(オーバーヒート/ボルトチェンジ/めざ草/トリック)@火炎球

C:火傷一回とオバヒで135グロスを確定。
S:最速ガッサ、トノ抜き。
HB、HDについては特別な調整を施していないので、省略。
ダウンロード意識のD>B調整。

HSベースの火炎玉トリック型。対ユキノオー最終兵器。
PTとしてやや対処に困る水地面タイプへの打点が欲しかったので誘うこいつにめざ草搭載。
その代償としてめざ氷が使えなくなったため、呼ぶ物理竜への隙を与えぬようにすべく火炎玉トリックを採用。
これが深く刺さる。ラムや鉢巻きなんかを持ったオノノ、カイリューなんかが出てきたときには
実に大きなアドバンテージを頂ける。
拘りアイテムを持たせる必要無く輝石持ちにもそこそこ強く出れるのもポイント。
Sをここまで振ることでトリック後、スカーフを頂くことで、130族抜きも可能となる。
安定したウエポンが欲しくなるときもあるが、10万ボルトはランターンにも搭載しているし、
オバヒ後の脱出経路としても使えるボルチェンを選択した。



★不親切な取り扱い説明書

ランターンルカリオカイリューは範囲の広い所謂ハケモンなので、交代読みを駆使して、技を当てていく。
それ故、一ターン一ターンの読み合いを重視し、どの技を打っていくかというオーソドックスな勝ち方が基本となる。
攻撃の通りを阻害する邪魔な奴がいたらナンスを投げて強引にサイクルを断ち切る。
突破力と範囲の広さを重視した構築故、カテゴライズするのであれば『潰し』に類するだろう。
主力の二匹(ルカリオカイリュー)はそれぞれ、襷、マルスケに頼ったタイマン性能でアドを取っていくので、
――ナンスのサポート無しに――滅多なことでは後出しはしない、出来ない。
それゆえ相手の選出、及びその初手を読むことが勝利への鍵となる。
おそらく、完璧に乗りこなすことが出来ればあらゆる相手のPTに対処が可能
(←嘘。重複催眠とかPP削りとか聞いてない。普通に死ねる)。
逆に言えば読みを間違えるとすぐに崩れる脆弱さも孕んだPTであるとも言える。
筆者は使い慣れているので何とも思わないが、普段、サイクルを回すタイプのPTを用いる
トレーナーが使おうとすると最初は苦労するかもしれない。

 説明書と名打っておきながら、身も蓋も無いことを述べたが、一応ギミックというのも少しは仕込んでいる。

1.ナンスで縛ってからのカイリュー竜舞
2.クロバット挑発→蜻蛉からのナンスで処理
3.ヒートム、クロバットによるトンボルチェン

1は決まれば勝ち筋に直結するし、2は邪魔者を無理矢理排除することで相手の勝ち筋を摘み取る。
3は戦況には大きく変化しないが主導権を渡さないという意味で重要である。

 次いでモデル選出パターン

1.ルカリオorランターン+ナンス、カイリュー

最もオーソドックスなパターン。こちらからゲームメイクを仕掛ける場合。

2.クロバット、ヒートム+α

天敵ユキノオーがいる場合。初手で来ることが多々あるので、その場合クロバットの初手蜻蛉が安定する。
あとはトンボルチェンでアドを取りつつなんとやら。後ろのヒートム読まれるのは仕様。

3.ランターンカイリュールカリオ

対雨パ仕様。初手ランタは安定するが、順番は相手の手持ちを見て決めよう。

4.カイリュールカリオランターン

上とほとんど変わらない対砂チーム。バンギ起点の場合。

5.クロバットランターン+α

対カバドリ。四の五の言わずまずは挑発。ステロを撒かれるとルカリオが対ドリュウズの性能を失うので、
阻止する自信がないなら選出しないのも手。


選出数は大体こんな感じ。
ソーナンスルカリオカイリューランターン≧ヒートム>>クロバット
正確に計ったわけじゃ無いので腰だめだが。



★よく見かけるポケモンとその対処法

VSオノノクス

ギロチンを持っていなければナンス。持っていた場合はルカリオの襷でどうにかする他ない。
ASベースであればインファ→神速でHAベースであればインファ→インファで落ちる。HSベースでギロチン持ってたら詰み。
たぶん、フリー潜ってて一番多く遭遇した相手。正直もう見飽きた。


VSユキノオー

本来ルカリオが有利な相手ではあるが、相手が襷、地震持ちだと話は変わる。ずるい。
一番安定するのはクロバットのトンボからのヒートム。
ちなみにヒートムが対峙したときの安定行動はオバヒではなく、トリック。
襷であれば潰れるし、交代で出てくるとしたらオノノやカイリューなどの物理竜であることが多々あるから。


VSバンギラス

正攻法はルカリオのインファ。他にはカイリューマルスケが残っている場合、積みの起点にしてからの瓦。
ロトムクロバット、ナンスが圧倒的に不利なので選出ミスすると詰みかねない相手。
カイリューの瓦はこいつだけのために持たせてるようなもの。


VSカバルドン

ランターンでハイポンを当てる(多分、対面した場合相手の行動は地震かステロゆえハイポン+冷凍でHDでも確定)、
クロバットで挑発入れるなど。こいつは時間こそかかるが、どうにかなる。問題は次。


VSドリュウズ

ルカリオの襷を残しておければ勝ち。あるいは相手が珠持ちでなく、かつランタが一定以上の残しておければ8割で勝ち。
一応、ロトムでも意地っ張り珠岩雪崩を一発耐えるので、(ひるまなければ)襷圏内までは持って行ける(ひるまなければ)。
処理が非常にシビアな上、一歩でも誤ると即地獄行き。恐るべしカバドリ。


VSブルンゲル

一見、ランタでよさそうだけど、HDベースの再生連打だとそうはいかない。めんどくさいね。
クロバットで対面するのが最も楽なパターン。挑発からのトンボでナンスにつなげばQED
他にはヒートムで火炎玉押しつけたりと対処法はわりとある。
だから、呪われブルンなんてうちのPTに出すのやめろよ、刺さってないって、長引くだけだって。
ウワサの貯水眼鏡には未だ遭遇したことない。


VSランクルス

ナンスより遅いのが幸い。クロバットルカリオあたりでサイキネ誘って、ナンスの先制アンコールから無理矢理突破。
あるいは、カイリューで舞って武力で黙らせる、防御が下がるまで、噛み砕くのをやめないッ!など。
こちらも一匹は犠牲になるけれど、詰むというほどの相手ではない。


VSアーケオス

ルカリオを当てるのが吉。だけど、1サイクル目にトンボで逃げられる可能性が濃厚なので、安定はしない。
諸刃がなければランターンでもそこそこ戦える。諸刃が無ければカイリューで舞うことも出来る。諸刃が無ければ…。


VSラグラージトリトドンなどの沼地

カイリューによる強引突破、あるいはクロバットで挑発打って粘る、ロトムに仕込んだめざ草で背中から刺すなど。
ただし、ラグラージの場合は型がいくつかあるので選出画面でそれを見抜く必要がある。



★お粗末な末文

所詮にわか勢なのでもうしばらくは書くことがありません。ネタ尽きました。
次回作にご期待ください。